2023年7月、世界最大のSNSプラットフォームの一つであるTwitterに、大きな変化が訪れました。
その変革の中心にいるのは、あのイーロン・マスク氏。彼の買収以降、Twitterは様々な施策を実行してきましたが、その中でも特に反響が大きかったのは、2023年7月1日から始まった「一時的な制限」施策でした。
To address extreme levels of data scraping & system manipulation, we’ve applied the following temporary limits:
— Elon Musk (@elonmusk) July 1, 2023
– Verified accounts are limited to reading 6000 posts/day
– Unverified accounts to 600 posts/day
– New unverified accounts to 300/day
その結果、Twitterの現状はかなり不安定であり、多くのユーザーが他のSNSに避難する動きを見せています。
避難先の新しいSNSをお探しの方向けにこの記事を用意しました。「Twitterの代わりのSNS」について知りたい方、これから新たなSNSを始めようと思っている方、ぜひこの記事を読んでみてください。
この記事を読むことで、Twitterとはどう違うのか、どのような特徴があるのか、どんな人におすすめなのかを知ることができます。また、それぞれのSNSについて簡単な使い方も紹介します。あなたが新しいSNSを選ぶ際の参考になることでしょう。
Twitterの代わりのSNS候補8選
日常でTwitterを利用されている方も多いでしょう。しかし、最近のTwitterの改悪により、他のSNSへの移行を考えることもあるかもしれません。そこで、ここではTwitterの代わりに利用できるSNSを8つ厳選しました。
①Threads(スレッズ)
Threads(スレッズ)はFacebookやInstagramなどを運営しているMeta社の新たなSNSです。Twitterの対抗サービスとして2023年7月6日にサービス開始されました!
サービス開始2時間で200万人が登録して盛り上がりを見せているThreadsです。筆者が今一番Twitterの代わりとして期待しているのがこのSNSです!
現状タイムラインが一つのみでハッシュタグ機能などは未実装で使い勝手はTwitterに劣りますが、今使うことができない機能はいずれ使用可能になると思います。個人的にはUIが綺麗で好みのSNSです。
iPhoneアプリはこちらからダウンロードできます。アカウント作成にはInstagramのアカウントが必要となります。
ちなみに私のThreadsのアカウントはこちらです。フォローしていただけると嬉しいです…
Threadsの情報が入り次第随時更新していきます。
②Mastodon(マストドン)
Mastodon(マストドン)は、Twitterみたいなサービスで、ドイツのオイゲン・ロホコ氏によって始まりました。Twitterより長い、500文字まで書くことができます。投稿のことを「Toot」、リツイートのことを「Boost」と呼ぶのがTwitterとは違うところです。
ユーザーはMastodonサーバ(インスタンスとも呼ばれる)を立ち上げ、各サーバが連携して形成するMastodon世界を楽しむことができます。
タイムラインも3つあり、「ホーム」は自分と友だちの投稿、「ローカル」は同じサーバーの人の投稿、「連合」はつながってるサーバーの人の投稿が見れます。それに、特定の友だちだけにメッセージを送ることもできます。
Mastodonは分散型ソーシャルメディアとして特徴づけられ、任意のインスタンスを自由に横断して楽しむことができます。2023年1月現在では、投稿は古いものから時系列で表示される形式を取っています。
③Misskey(ミスキー)
Misskey(ミスキー)は、日本の開発者syuilo氏によって作られたオープンソースのソーシャルネットワーキングサービスです。Twitterのようなミニブログサービスで、特に「Misskey.io」が最大のサーバーとして知られています。
Misskeyの特徴は、自分の好きなサーバー(インスタンスと呼ばれます)を選べるという点です。趣味や興味に基づいて異なるインスタンスを選び、同じ趣味を持つ人々とつながることができます。また、他のインスタンスのユーザーとも連携することが可能で、これにより分散型SNSとして機能します。この連携の仕組みを「連合」または「Fediverse」と呼びます。
その他にも、Twitterや昔のニコニコ動画の雰囲気があり、いいねの代わりに様々なスタンプでリアクションできるなど、特異な機能があります。これによりユーザーはより自由に、そして自分らしくコミュニケーションをとることが可能です。
【お知らせ】
— Misskey.io (@misskey_io) July 2, 2023
徐々にではありますが、サーバーの強化・最適化により登録ができる状態となってきたため、1,200円だった所、600円以上の支援にて招待コードを取得できるように変更しました。
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2023年現在、ユーザーが急増しており、「Misskey.io」は新規登録を一時停止しています。ただし、pixivFANBOXで600円以上の支援を行うと、優先的にアカウントを作成することが可能です。
いち早くMisskeyを試したいのであれば他サーバーを検討してみるといいでしょう。
④Telegram(テレグラム)
Telegram(テレグラム)は、ロシア発のチャットアプリで、2013年にリリースされました。LINEやMessengerのようにメッセージのやり取りや通話が可能で、スマートフォンやタブレット、パソコンなどデバイスを問わず無料で使用できます。画像や動画ファイルの共有も簡単に行うことができるため、ビジネスツールとしても活用されています。
Telegramは全世界で10億人以上のユーザーを持ち、2021年には10億ダウンロードを突破し、2022年には世界でダウンロードされたアプリのトップ5にも入りました。これは、LINEの約2億人のユーザー数を大きく上回っています。
Telegramの特徴的な機能としては、シークレットチャットや時間で消えるメッセージがあります。シークレットチャットは1対1での会話に使用され、その内容は運営側でも確認することができないため、高い秘匿性が保たれています。時間で消えるメッセージは、一定時間が経過すると自動的に消えるため、メッセージを残しておきたくない場合に便利です。
また、Telegramにはスーパーグループという最大20万人のグループを作ることができる機能があり、大規模なオープンチャットのように使うことも可能です。このような機能を活用して、暗号資産の情報を発信するチャンネルなども多く存在します。
⑤Damus(ダムス)
Damus(ダムス)は、2023年2月1日にTwitterの前CEO、ジャック・ドーシー氏によって発表された分散型ソーシャルメディアプロダクトです。Damusは分散型ソーシャルプロトコルNostrをベースにしており、そのAndroid版アプリはAmethystと名付けられています。このプロダクトは、Web上でもsnort.socialとして利用可能になっています。
Damusは、禁止や検閲がない、登録時に個人情報が不要、ビットコインを使った投げ銭が可能、そしてTwitterに似た機能がある、という4つの特徴を持っています。また、ユーザーが自分自身の情報を管理でき、個人情報の流出リスクを排除するというメリットもあります。
Damusの登場により、既存のSNSプラットフォームであるTwitterは競争相手としてこの新たなプラットフォームを警戒しています。将来的には、Damusのビットコイン投げ銭機能を活用して収益を得るユーザーが増えると予想されます。
⑥Pleroma(プレローマ)
Pleroma(プレローマ)は高速で軽量な分散型ソーシャルネットワークサービス (SNS) で、開発者はlainです。OStatusプロトコルとActivityPubプロトコルを使用し、他の分散SNSと連携可能で、マストドンのAPIとも一定の互換性があります。これにより、マストドン用のクライアント(例えばスマートフォンアプリ)をPleromaでも使用可能な場合があります。
Pleromaの特徴として、投稿文字数が最大5000文字、カスタム絵文字の使用、投稿プレビュー機能、10個以上の投票設定など、Twitterよりも多機能であることが挙げられます。また、タイムラインの更新は手動で行う必要があります。
Pleromaは、軽量でリーソースの消費が少ないことを標榜しており、2GBのRAMで運用可能で、ライセンスはAGPLです。この特性により、個人サーバーでの運用が容易で、コスト削減が可能です。特に、ユーザーが少ない分散SNSのサーバーでは、Pleromaの導入により大きなコスト削減が見込めます。
⑦Tumblr(タンブラー)
Tumblr(タンブラー)はアメリカで始まったブログサービスで、現在はWordPressを運営するAutomatticの傘下にあります。2007年のサービス開始から現在では全世界で4億6,000万人のユーザーが利用しています。日本でのサービス開始は2011年です。
TumblrはSNSとブログサービスの融合型で、ユーザーはテキスト、画像、チャット、音声、動画などを利用してブログを作成できます。そのため、文章作成が苦手なユーザーでも手軽に投稿が可能です。また、Web版とスマホアプリ版があり、どちらからでも記事の投稿が可能です。
Twitterと同様の機能も備えており、タイムラインにあたる「ダッシュボード」や、リツイートに相当する「リブログ」機能などが存在します。これらの機能を通じて投稿は広く拡散され、自分のブログが多くのユーザーに見られる可能性があります。これにより、個人だけでなく、企業も顧客を獲得する目的でTumblrを利用しています。
しかし、日本での成長は一部伸び悩んでおり、その理由としては、TumblrがHTML入力やURLの設定など、多機能であり、Twitterに比べて操作が複雑であると感じるユーザーがいることが挙げられています。それでも、その多機能性やTwitterとの類似性から、Twitterの代替SNSとしての可能性を秘めています。
⑧Bluesky(ブルースカイ)
Bluesky(ブルースカイ)は分散型のソーシャルネットワーキングサービス(SNS)で、Twitterの元CEO、ジャック・ドーシー氏によって2020年に発表されたプロジェクトです。現在はβ版の段階にあり、詳細なリリース日は明らかになっていませんが、開発は注目されています。
BlueskyはTwitterと似た操作感と雰囲気を持ち、Twitterの主要な機能(投稿、いいね、リツイートに相当する「Repost」、プロフィールの設定等)を提供することを目指しています。しかし、その背後のシステムは分散型となっており、中央集権的なサーバーに依存せず、ユーザーが自由にサーバーを構築してデータを共有することが可能です。
特筆すべき点として、Blueskyは「Authenticated Transfer(AT)Protocol」というオープンソースプロトコルを採用しています。これによりユーザーは自身のオンラインアイデンティティ(投稿や他のユーザーとのつながり等)を自己所有し、アカウントを別のプロバイダーに移行できるという、従来のSNSでは見られない柔軟性を持ちます。また、利用者がアルゴリズムをコントロールできるため、自分好みにアプリ体験を調整することも可能です。
このような特長から、Blueskyはユーザーにより多くの権限と自由を与え、プラットフォームをより安全で透明性の高い場所にすることを目指しており、他の分散型SNSとの連携も視野に入れています。
まとめ
本記事では、2023年現在のTwitterが不安定な状況にあることから、Twitterの代わりとなる可能性のあるSNSを8つ厳選してご紹介しました。
- Threads(スレッズ)
- Mastodon(マストドン)
- Misskey(ミスキー)
- Telegram(テレグラム)
- Damus(ダムス)
- Pleroma(プレローマ)
- Tumblr(タンブラー)
- Bluesky(ブルースカイ)
これらのSNSは、Twitterと同じくユーザーが自由に情報を発信し、他のユーザーとのコミュニケーションを取ることができる特性を持っています。しかしそれぞれがTwitterとは異なる特徴と魅力を有しており、Twitterと比較しながら詳しく解説しました。
例えば、TumblrはブログとSNSの機能を組み合わせたサービスであり、Blueskyは分散型SNSとしてTwitterの創設者からも支持されているなど、各SNSの特徴や利点を考慮に入れながら自身に最適なものを選べます。
これらの情報を参考に、Twitterに変わる新たなSNSを探してみてはいかがでしょうか。これからの動向が楽しみです。